1 / 6
【宇宙】天を究めし頂の華「ヤヴァイン・ヴァイン」
天を究めし頂の華、よって『究天頂華(きゅうてんちょうか)』の異名をとるヤバーイの首領。とはいえその異名を名乗ったり呼ばれたりする事はあまり無く、専ら真の名である『ヤヴァイン・ヴァイン』の方で呼ばれている。 ヤヴァインは遥か遠い異世界で生まれ、己の野望を叶えるべく数多の異世界を渡り歩いてきた。その旅路の中で、己の野望のために手足となり動く者たちを集め悪の組織『ヤバーイ』を結成。そして野望の達成に必要な『マジタスカル島の動物たち』を狙っており、彼らが地球に住んでいる事を突き止めて地球に襲来した。 しかしマジタスカル島はその住人である魔法の動物たちによって外部からの干渉を拒む結界が張られており、同じマジタスカル島の動物で無ければ島どころか結界さえ認識できないようになっている。これはヤヴァインの力を以ってしても同様であり、人間の目には赤外線が見えないのと同じような理屈だった。 そのためヤヴァインは配下である四天王たちに命じ、まずは適当に地球各地をスローペースで攻撃させた。地球を攻撃していれば、地球ごとマジタスカル島が無くなる可能性に危機感を覚えたマジタスカル島の動物たちが抵抗に打って出ると考えたからだ。その目論見は当たり、マジタスカル島の動物の力を与えられた魔法少女『マジカヨ』と日本の魔鹿町(まじかまち)で遭遇。これ以降、ヤバーイは攻撃対象を魔鹿町に集中させる事になる。 解剖博士バラバラヴァーと同じアルラウネ族のようにも見えるが、こちらは長年に渡り邪悪な魔力を溜め込み続けた結果、生物としての能力をブレイクスルーしてステージが上がった上位存在であり、言ってみればアオダイショウとアナコンダくらいバラバラヴァーとヤヴァインの力には差がある。そもそも独力で異世界の壁をこじ開けてヤバーイの本拠地ごと次元転移が出来る事からも、ヤヴァインの絶大な魔力がうかがえる。 そのように絶大な戦闘力を持っているが、地球や人類が滅びては肝心のマジタスカル島の動物が見つからなくなる可能性が高いため、自身が出撃する事はない。ただし自身の元までたどり着くような外敵がいたならば、戦う事もあるだろう。もっともヤヴァインが本気を出すに値する外敵かどうかはまた別の話であるが。 性格は傲慢にして自己中心的ではあるが、同時に他者の無礼・不敬を赦す寛大さも持ち合わせている。これは自身の絶対的な力に裏打ちされたいわゆる『強者の余裕』というものであり、人間がミジンコに全力で攻撃を仕掛けないのと同じようなものだ。しかし配下の失敗に対しては叱責や懲罰を与え、功労に対しては称賛や褒美を与えるため、決して自分以下の存在に無関心という訳では無いようだ。現にヤバーイ四天王は例外なくヤヴァインに恐怖では無く畏敬の念によって忠誠を誓っているので、ヤヴァインは王たる器の持ち主であると言えるだろう。
