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姫様と自動人形・対天使兵器
「改良型試作機X007-α1、完全起動しています」 オペレーターの声に、指令室の空気が張り詰めた。数多の天使が空を覆い、人類の存亡をかけた最後の戦いが始まろうとしていた。対天使兵器として開発されたアンドロイド、α1。その華奢な少女のような姿に、誰もが一抹の不安を抱いていた。 「まさか、あれが動くのか!?」 主任技師の驚愕の声が響く。モニターには、天使の群れに対し戦闘態勢を取るα1の姿が映し出されていた。 「ANGELに対して戦闘態勢を取っています。セーフティロック解除、リアクター出力上昇…計測機器の反応がデタラメな数値を表示しています!」 オペレーターの報告は混乱を極める。α1の放つエネルギーは、計測の限界を超えていた。 「どういうことだ!」 主任技師が叫ぶ。 「これは恐らく…α1はプロビデンス・ジャマーを展開しています…α1による空間支配率80…90…100%、全センサー計測不能、一切の通信も制御信号も届きません、摂理の消滅、物理法則が機能していません!」 絶望的な報告が指令室を沈黙させた。α1が展開したジャマーは、空間そのものを書き換え、物理法則さえもねじ曲げていたのだ。彼女の白い指先から放たれる光の奔流は、天使の軍団を文字通り塵と化していった。その圧倒的な力は、瞬く間に天を覆っていた天使を薙ぎ払い、青い空が露わになる。 それは、人類が創造した対天使兵器の真の力が解放された瞬間だった。だが、同時に、人類は悟った。彼らが創り出したのは、敵を排除する純粋な意志を持つ兵器であると同時に、制御不能な破滅の力であるということを。α1はただ純粋に、マスターである人類を守り、敵を倒すことだけを目的に行動している。しかし、その力は宇宙をも破壊しかねないほどに巨大だった。 審判の時。天に抗った人類が創り出したその兵器を、人類自身が宇宙を破壊する破滅の力と恐れた時であった。 久々の古代対天使兵器の自動人形さんの登場です。 彼女が封印される前の超古代文明の時代のお話。 R15で良いよね?天使の死体を指定しましたがグロくは無いと思うのだけれど…。
