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親友との大切な瞬間

秋の森は、色づく葉とひんやりした空気が心地よい。 梓紗(あずさ)と、その親友――裕美(ゆみ)は、休日のハイキングを楽しむために山道を歩いていた。 リュックを背負い、軽快な足取りで進む裕美の後ろ姿が、なんだかいつもより輝いて見える。 「梓紗、ちょっと待って! この木、めっちゃ可愛い葉っぱ!」 裕美が振り返り、キラキラした目でわたしを呼ぶ。彼女が指さすのは、真っ赤に染まったモミジ。 近づいていくと、裕美は葉っぱを一枚手に取り、それを梓紗の髪に挟んできたのだ。 「ほら、梓紗に似合う! 秋の妖精みたい!」 裕美の笑顔が間近すぎて、梓紗の心臓はドキッと跳ねる。 「や、やめてよ、恥ずかしいって!」 梓紗は笑いながら言うけど、内心は嬉しくてたまらなかった。 道を進むにつれ、会話は尽きない。学校の話、好きなアニメ、将来の夢。裕美の声は、森の小鳥のさえずりみたいに軽やかだ。 「ねえ、梓紗。こういう時間、ずっと続けたいよね?」 裕美が急に真剣な目で言ってきて、梓紗は少し照れくさくなっていた。 「うん、ずっと…裕美とこうやって歩きたい」 言葉が勝手に出て、顔が熱くなる。裕美は一瞬驚いた顔をしたものの、すぐに柔らかい笑顔を返してきたのだ。 「約束だよ、梓紗」 裕美の手が、梓紗の手をそっと握る。その温もりに、胸がきゅっと締め付けられるのだ。 目的地の休憩所が見えてきた。木々の間に開けた広場には木製のベンチが並んでいた。 「お弁当、ここで食べよう!」 裕美が弾んだ声で提案し、梓紗は頷く。リュックからおにぎりとサンドイッチを取り出し、二人でシートに座る。裕美が作ったハート型のおにぎりを見て、わたしは思わず笑ってしまう。 「裕美、こういうとこほんと可愛いよね」 「え、梓紗にそう言われると照れるじゃん!」 裕美が頬を膨らませ、すぐに互いに笑い合う。 風がそよぐ中、二人で食べるお弁当は、不思議と特別な味がした。 裕美の笑顔を眺めながら、梓紗はこの瞬間が永遠に続けばいいのにと思うのだ。 「ねえ、梓紗。次はもっと高い山、登ってみない?」 裕美からの提案に、梓紗は即答する。 「裕美となら、どこだって行けるよ」 彼女の目がまたキラッと光り、梓紗の心はまたドキドキしてくる。 裕美と一緒に歩くこの時間が、梓紗にとっての宝物だったからだ。

コメント (9)

早渚 凪
2025年05月05日 06時02分

杖先なぎ

2025年05月07日 12時28分

Jutaro009
2025年05月04日 11時42分

杖先なぎ

2025年05月07日 12時28分

ガボドゲ
2025年05月03日 21時35分

杖先なぎ

2025年05月07日 12時29分

タカ
2025年05月03日 14時28分

杖先なぎ

2025年05月07日 12時29分

五月雨
2025年05月03日 14時01分

杖先なぎ

2025年05月07日 12時29分

white-azalea
2025年05月03日 13時05分

杖先なぎ

2025年05月07日 12時29分

もみ
2025年05月03日 12時05分

杖先なぎ

2025年05月07日 12時29分

なおたそ
2025年05月03日 12時03分

杖先なぎ

2025年05月07日 12時29分

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