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湯けむりエルフと肩甲骨(ショルダーアーマー)の秘密

「もう歩けない……一歩もだ……」 パーティーの人間、カイトが地面にへたり込んだ。彼の背負う巨大なバックパックが、まるで墓石のように見えた。 「情けないぞ、人間。エルフの私はまだピンピンしているというのに」 長く美しい銀髪をポニーテールにしたエルフの女戦士、ユノ・フローリアは涼しい顔で言い放つ。彼女の軽装鎧は泥ひとつ付いていない。 「お前は荷物のほとんどを俺に押し付けてるからだろうが!」 「私はパーティーの華であり、主力火力だ。コンディションを維持するのは当然の責務だろう?」 悪びれもせずに胸を張るユノに、髭もじゃのドワーフ、ゴードンが斧を肩に担ぎながら鼻を鳴らした。 「へっ、口だけは達者な長耳だ。さっきのオーク戦じゃ、俺の半分も働いてなかったくせに」 「なんだと、この樽転がし! 私の放った矢がオークの眉間を正確に射抜いたのを見ていなかったのか!」 「ああ、見たぜ。お前が狙ってた心臓から三十センチはズレてたがな」 「ぐぬぬ……」 いつもの口論が始まろうとしたその時、カイトの鼻がひくひくと動いた。 「ん? この匂いは……硫黄?」 三人が顔を見合わせ、匂いのする方へ向かうと、そこには岩間にこんこんと湧き出る天然の温泉があった。湯気が立ち上り、周囲の空気を暖めている。 「温泉だ! やった!」 カイトが歓声を上げるより早く、ユノが宣言した。 「よし、私が最初に入る。お前たちはそこで待っていろ。決して覗くなよ。絶対にだ」 「誰も覗かねえよ!」 「フリにしか聞こえんな」 そう言い残し、ユノは岩陰へと消えていった。 しばらくして、カイトとゴードンは焚き火の準備をしていたが、カイトはどうにも落ち着かない。 (エルフの入浴……神々の芸術と謳われるエルフの……) 煩悩が理性に勝利するのに、そう時間はかからなかった。 「ご、ゴードン。俺、ちょっと薪を追加で拾ってくる」 「ほう。その顔で言われると、薪じゃなくて別のモノを拾いに行くようにしか見えんがな」 ゴードンのジト目を背中に感じながら、カイトは音を立てないよう、そろりそろりと温泉へと近づいていった。 岩の隙間から、彼は見た。 湯けむりの向こう、乳白色の湯に浸かる神秘的なエルフの姿を。月光を浴びたような銀髪が濡れて肌に張り付き、普段の鎧姿からは想像もできない、しなやかで美しい肢体がそこにあった。 (うおおお……! これが……これが本物のエルフ……!) カイトが感動に打ち震えた、その時。彼はある異様な点に気づいた。 ユノは、全裸だった。だが、なぜか両肩にだけ、あのゴツいミスリル銀のショルダーアーマーを装着しているのだ。 全裸に、ショルダーアーマー。 そのあまりにもシュールでアンバランスな光景に、カイトの脳は処理能力の限界を超えた。 「な……なんで肩当てだけ付けてんだよぉぉぉ!?」 思わず叫んでしまった。しまった、と思った時にはもう遅い。 湯の中にいたユノが、ギロリとカイトを睨みつけた。その目は、獲物を捉えた蛇のように冷たかった。 岩陰から引きずり出されたカイトは、土下座せんばかりの勢いで問いかけた。 「いや、違うんだユノ! 覗くつもりはなかったんだが、あまりにもその……格好が気になって!」 「……やはり見ていたか、このスケベ人間」 「それより説明してくれ! なんで風呂でショルダーアーマーなんだ!? ファッションか!? 最新のエルフファッションなのか!?」 ユノはふぅ、と一つため息をつくと、湯の中で仁王立ちになり、厳かに語り始めた。もちろん、全裸にショルダーアーマーのままで。 「これは赫々云々だ」 「まあ、理由はどうあれ、覗きは覗きだ。お前には罰を受けてもらう」 「えええ!? いや、でも今の説明はためになったし! これでチャラに……」 「問答無用!」 ユノの有無を言わさぬ迫力に、カイトは抵抗を諦めた。ゴードンが面白そうに縄を取り出し、カイトを近くの太い木に縛り付けていく。 (まあいい……) カイトは観念した。どうせ罰を受けるなら、少しでも長くこの光景を目に焼き付けておこう。まだ服を着ていないユノの、ショルダーアーマー以外は完璧な裸体を。 (これは罰ではない、ご褒美だ……!) カイトが悦に入っていると、ユノはどこからか数本の投げ斧を取り出し、さらに目隠し用の布で自らの目を覆った。 「罰として、我が投擲術の的になってもらう。名付けて『目隠し・スリル・スローイング・チャレンジ』だ!」 「名前がダサいし、チャレンジってなんだよ! 俺の命がかかってんだぞ!?」 カイトの悲鳴は無視された。 ヒュッ! ユノが放った一投目の斧が、カイトの右耳のすぐ横をかすめ、ズン!という音と共に木に突き刺さった。 「ひいいいぃぃぃ!」 ヒュンッ! 二投目は、カイトの股間ギリギリを通過し、深く突き刺さる。 「ああああああ!(声にならない絶叫)」 「ふふん、どうだ。次でとどめだ」 自信満々のユノは、最後の一本を構え、大きく振りかぶった。 だがその時、ゴードンが体を洗うために置いていたヌルヌルの苔石鹸を、ユノが思い切り踏みつけた。 「きゃっ!?」 ツルンッ!と見事にバランスを崩したユノ。 彼女の手から放たれた斧は、ありえない回転をしながら宙を舞い、スローモーションのようにカイトの方へ――そして、彼の眉間のど真ん中に、吸い込まれるようにクリーンヒットした。 カイトは、白目をむき、何の言葉も発することなく、ぐったりと首を垂れた。 目隠しを取ったユノは、ドヤ顔で振り返った。 「どうだ! 完璧なコントロールだっただろう!」 そして、木に磔にされたまま絶命しているカイトの姿を見て、固まった。 「……あれ?」 ゴードンが頭をガシガシと掻きながら言った。 「……おい、これ、どうすんだ」 「……まあ、代わりのメンバーを次の町で探せばいいだろう」 ユノは事もなげに言うと、くるりと踵を返した。 「それより、少し体が冷えてきた。私はもう一度、温泉に入ってくる」 彼女は再び、全裸にショルダーアーマーという奇妙な姿で、何事もなかったかのように湯の中へ消えていった。残されたのは、眉間に斧が刺さったままのカイトと、天を仰いで長いため息をつくドワーフだけだった。 真昼の空は、どこまでも青く澄み渡っておりました。 白い雲は、まるで巨大な船のように、悠久の時の流れの中をゆっくりと漂っていきます。 森の木々は穏やかな風にそよぎ、鳥たちのさえずりが、のどかな午後の協奏曲を奏でているかのようです。 岩間から立ち上る温泉の湯気だけが、この世ならざる夢幻の世界を演出していました。 静寂、そして平穏。 眉間に突き刺さった一本の投げ斧が、まるで悲劇の記念碑のように鈍い光を放っていることさえなければ、そこは誰もがうらやむ地上の楽園であったことでしょう。 彼の短い人生の終着点を、誰が知ることもなく、ただ空の青さだけが、あまりにも鮮やかでした。 ----- グロックですが、手で隠せばヌードっぽい画像を作れることが判明。 でもこれU15で済むでしょうか。 一応ヤバい部分は描かれてはいないので… 角度的には見えてないとおかしそうな画像もあるけど… でも12月にはGPTのエロ開襟がある。 期待してる。

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