紫陽花夫人_2
しとど降る梅雨しぐれ。雨に濡れる彼女は妖しく、艷やかで、美しい。しかしその身に触れようとすれば、彼女はつれなく翻り踵返して去ってゆく。追いかけなければ、追いかけた先、紫陽花の園の向こうに。其処は極楽浄土か、冥土の果てか。もはや紫陽花夫人の色香に溺れた男は、還ってこれぬ。
しとど降る梅雨しぐれ。雨に濡れる彼女は妖しく、艷やかで、美しい。しかしその身に触れようとすれば、彼女はつれなく翻り踵返して去ってゆく。追いかけなければ、追いかけた先、紫陽花の園の向こうに。其処は極楽浄土か、冥土の果てか。もはや紫陽花夫人の色香に溺れた男は、還ってこれぬ。
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