獣人姫とその一族

別名"獣女"、"血飛沫の女王"、"貪る雌狼" ・赤い髪と過酷な自然環境で鍛え抜かれた肉体 ・人間を食べる(？)らしい ・狩った獲物の頭骨を被っている ・着ている衣服は全て通りすがりの観光客や貴族、海賊達を殺して手に入れた戦利品…という噂がある 彼女の一族には赤き獣と一人の美しい女が交わり 生まれた子が一族の祖となる言伝えあり 周囲の弱い部族達は、その一族に瞬く間に 支配された 小さき集落なれど、ここには一つの国があった 集落を支配した彼女の一族の王は代々、女だった しかしその力は獣のごとく強く…疾く…激しかった 敵対する者、逆らう者をすべて喰らった 時には迷いこむ者も… 集落に住む者達は王の武勇とその一族の言伝えを 讃え祀る 彼女の集落には部族の繁栄を祝う為の儀式あり 集落に住む若く力に自信をもつ男達が 日の出前に集まる 日の出を合図として一斉に争うのだ 数分たたず辺り一帯を汗と血が染めてゆく やがて闘いに勝った一人の男は その晩に王のいる場所へと赴く 王は強き者を称え、交わりをはじめる 儀式の夜の集落は強き者の雄叫びと 王の艶やかな嬌声がとどろく 交わりを終えた強き者は王に殺され その亡骸は王とその胎の子の血肉となる 王の晩餐は儀式の終わりを意味するのだ そうやって儀式が毎度行われ赤き一族は 少数ながらも絶えず力を鼓舞しているのだ