1 / 20
エルフ探偵リーフィアと名探偵衣装の罠
薄曇りの午後、エルフの女戦士リーフィアは、街外れの「グリーンリーフ探偵事務所」の扉を勢いよく開けた。 「探偵の仕事は、恋と一緒だよ。形から入るべき!」 そう言いながら、ワインレッドのトレンチコートに丸い眼鏡、そして鹿革のハットをかぶるリーフィア。 隣で書類整理をしていた相棒のドワーフ、グラングは鼻で笑った。 「なあリーフィア、その帽子、頭の葉っぱが全部見えてるぞ? エルフ感丸出しだ。」 「オシャレは自己主張だよ。恋と一緒だな!」 グラングは書類を机に投げ出し、呆れ顔。「冗談、顔だけにしろよ。」 さて、今回の依頼は「謎の組織の動きを探れ」というもの。リーフィアは意気揚々と尾行を始めた。 だが、まったく隠密行動ができていない。 「よし、あの路地に入るわよ!」 彼女の足音はカツカツと石畳に響き渡る。 「おい、あいつ、明らかに探偵じゃねえか?」 「帽子に探偵って書いてあるし。」 謎の組織のメンバーたちがヒソヒソとささやく中、リーフィアは角を曲がると、あっという間に囲まれた。 組織のリーダーらしき男がにじり寄る。 「おい、あんた、探偵かい?」 リーフィアは即座に両手を挙げた。 「違います!」 「嘘だ。」 「だってさ、コナンでも探偵の毛利さんより目暮警部の方が探偵っぽい衣装だと思いませんか?」 組織の連中が一瞬静止する。 「それもそうだな……」 「だろう?恋と一緒で、見た目の先入観は大事なんだよ!」 油断した組織の隙を突き、リーフィアは鮮やかな身のこなしで縄をほどき、グラングに合図。 「今よ、グラング!」 「おう、冗談、顔だけにしろよ!」 グラングが投げた煙玉で一気に視界が白くなる。その隙にリーフィアは組織の手下たちを鮮やかに叩きのめす。 「お前ら、恋は突然だよ!」 組織の手下たちが次々と倒れる中、リーダーが唸る。 「……騙したな?」 リーフィアはにやりと笑って帽子を押し上げた。 「最近見てないんだけど、安室さんの声優変わったの?」 組織員たちは一瞬沈黙し、次に一人が渋い声で答えた。 「フッ、あの男の声は変ったよ。俺たちの運命と同じだ。」 もう一人が続ける。「だが、俺たちの心の探偵は、いつだって同じだぜ……」 リーフィアは満足げにうなずく。 「そういう返し、嫌いじゃないよ。恋と一緒で、うまくいくとは限らないけどさ。」 グラングが乱闘の残骸を見てぼやく。 「お前のせいで仕事が増えたぞ。この書類、全部まとめろよ、リーフィア!」 「えー?私は形から派なのに、地味な作業は無理だよ。恋と一緒でさ、勢いが大事!」 「冗談、顔だけにしろよ……」 夜の帳が静かに街を包み、遠くの森に淡い光が揺れる。 エルフの故郷を想わせる静謐な夜空に、雲がゆっくりと流れていきます。 リーフィアは探偵帽を脱ぎ、星明かりを浴びて微笑む。 その表情は、明日という新たな謎に挑む戦士の顔。 街は眠り、風は静かに物語を運ぶ。 グリーンリーフ探偵事務所── 今日もまた、ひとつの事件が、静かに夜空へと消えていくのです。
