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九屋敷 美羽はパンダである

2025年10月06日 14時32分
対象年齢:全年齢
スタイル:イラスト
デイリー入賞 136
参加お題:

体育祭の朝、俺――山田は、校庭を見て目を疑った。  そこにいたのは、十数頭のパンダ。 「……なにこれ、夢?」 「夢じゃないわ、山田くん!」  声の主は、白の体操着と黒のブルマ姿で、頭に竹の葉を刺してドヤ顔していた九屋敷美羽だった。  手には旗。満面の笑みで高らかに宣言する。 「今年の体育祭、メイン競技は――パンダレースよ!!」  校庭が一瞬静まり返る。  次の瞬間、どこからともなく拍手と歓声。  「うおー! パンダだー!」「やべぇ、これ絶対見たいやつ!」  いや、なんでみんな納得してんだ。どこから持ってきたんだよそのパンダ! 「みんな、パンダに乗って競い合うの! 自然との調和、可愛さ、スピード、すべてを兼ね備えた究極のレースよ!」 「いや、ルールおかしいだろ! てか、パンダ使っていいの!?国際問題にならない!?」  俺が抗議する暇もなく、スタートラインには美羽を含む数名の勇者(?)が並んでいた。  美羽は一番大きなパンダにまたがり、竹の笹をムチ代わりに振り上げる。 「さあ――走れ、パンダ号っ!!!」  掛け声とともに、パンダがもっさりと走り出した。  隣のクラスの女子が笑いながら言った。 「癒される~!」「これもう競技じゃなくて動物園だよ!」  実況の先生までテンションが上がっていた。 『白黒の熱戦が繰り広げられています! 九屋敷選手、パンダ号、わずかにリード!』  リードといっても、他のパンダが途中で寝てるだけである。  その中、美羽はパンダの背中にどっかり座り、空を見上げて呟いた。 「山田くん……パンダってね、焦らないの。自然と共にある生き物なのよ」 「いや、レース中に悟るなよ!」  その直後、美羽がポケットから取り出したのは――なんと追加の竹。  パンダの目がキラッと輝く。 「パンダ号、覚醒モード!」  信じられないスピードで走り出すパンダ。砂煙が舞い上がる。 「えっ!? 竹でブーストすんの!?」  校庭をぐるりと一周、竹林ゾーンを駆け抜け、パンダ号はゴールラインを突っ切った。  審判の笛が鳴る。 『優勝! 九屋敷美羽選手!』  歓声が上がり、パンダがゆっくり座り込む。  美羽はその頭を撫でながら、満足げに微笑んだ。  俺は頭を抱えながらため息をつく。 「……これ、ほんとに体育祭だよな?」

コメント (9)

999fun
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ピッカ

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へねっと
2025年10月07日 10時38分

ピッカ

2025年10月07日 12時20分

gepaltz13
2025年10月07日 03時26分

ピッカ

2025年10月07日 12時20分

しるばん
2025年10月06日 19時59分

ピッカ

2025年10月07日 12時20分

BBぼるてっくす
2025年10月06日 15時48分

ピッカ

2025年10月07日 12時20分

ひろひろ
2025年10月06日 15時24分

ピッカ

2025年10月07日 12時19分

五月雨
2025年10月06日 14時46分

ピッカ

2025年10月07日 12時19分

もみ
2025年10月06日 14時41分

ピッカ

2025年10月07日 12時19分

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