死神はいつも制服を着てやってくる(TYPE・A)/スマホ壁紙アーカイブ
【死神はいつも制服を着てやってくる】 風が草をゆらす午後、 彼女はいつもの道を歩く。 白いシャツに黒のジャンパースカート、そして、肩に掲げた大鎌。 「死神」というにはあまりに人間らしく、 「少女」というにはあまりに静かだった。 彼女は世界の“終わり”に立ち会う係。 ただし、それは大げさな話じゃない。 一輪の花が散る瞬間、 古びた時計が止まる瞬間、 そして、ときどき誰かの命がそっと終わる瞬間。 彼女は、その「終わり」を記録する係だ。 「制服があるの?」と聞かれれば、彼女は小さく笑う。 「あるよ。これ、支給品」 袖口には見慣れぬ刺繍。 それは、おそらく“生と死”の境界線を見守る者たちの印。 空は今日も晴れている。 だから彼女も、いつも通りの制服でやってくる。 静かに、正確に、優しさを携えて。 ──────── ★XにTYPE・B 掲載中です!
