あの日の空、忘れない/スマホ壁紙アーカイブ
【あの日の空、忘れない】 彼女は何も言わず、風に揺れる麦の中を歩いていた。 空はあの日と同じ色で、雲はまるで記憶の続きを描くように、ゆっくりと広がっていた。 遠い誰かの声が、まだ耳の奥に残っている気がした。 また会えるよ──そう言ったのは、本当にあの人だったろうか。 それとも、自分の心が勝手に作った言葉だったのか。 時間だけが流れて、足元の草だけが今を証明していた。 でも、空だけは裏切らない。 あの日と同じ姿で、今日もそこにある。 だから彼女は、毎年この空を見上げる。 何も変わらないまま、ずっとそこにある、あの日の空を。
