空に預けた小さな願い/スマホ壁紙アーカイブ
【空に預けた小さな願い】 昔は、どんな願いでも口に出していいと思っていた。 「空を飛びたい」とか、「時間を戻したい」とか、 笑われても、それが夢でいいと思っていた。 でも大人になるにつれて、それは“無理なこと”に変わった。 いつからだろう。願うこと自体が恥ずかしくなったのは。 その日、彼女はふと思い出して、 小さな赤いリンゴを手のひらに乗せて空を見上げた。 「これくらいなら、まだ願ってもいいかな」 誰にも聞かれないように、誰にも見られないように、 そっと宙に投げた。 それはきっと、もう夢のやり方を忘れた誰かが、 それでも最後に一度だけ試してみた、小さな魔法だった。
