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シリーズRust Aeon:鋼鉄の翼編/スマホ壁紙アーカイブ
【Rust Aeon(ラストイーオン):鋼鉄の翼】 砂漠の真ん中に、機体はうずくまっていた。 塗装は剥がれ、風が運んだ砂が計器盤の隙間に入り込んでいる。 ヘルメットは床に転がり、バイザーにはかつて見た空が映らない。 それらはもう飛ぶことも、声を発することもない。 だが近づけば、静かな金属の匂いと、遠い日の熱気がまだ残っていた。 エンジンの奥で眠る錆の影が、最後のフライトの音を小さく囁く。 そしてその囁きは、耳ではなく、心臓の奥で聞こえた。
