thumbnailthumbnail-0thumbnail-1thumbnail-2thumbnail-3thumbnail-4thumbnail-5thumbnail-6thumbnail-7thumbnail-8

1 / 9

【王冠】夜襲のオーカンスロープ!勝利のカギは色仕掛け!?

「ヤバーイ!ヤバーイ!」 夜に宿題をしてたら、突然鳴り出したアラート。こんな夜に襲ってくるなんて、と思いながらも家をこっそり抜け出して変身した私は、ロジカルやフィジカルと一緒に公園にやって来た。 「アオォーカーン!」 そこにいた怪人は、頭に王冠を乗っけた狼男だった。ど、どういう組み合わせなんだろう?狼の王・・・ルプスレクスかな? 「ぬ~ふ~ふ~、現れたんだなマジカヨ達。良い子は寝る時間なのに、起きてるなんて悪い子だな。罰として食ってやるんだな」 のしのしとニックジールが現れた。いや、ヤバーイが現れなければ夜の町に出る事も無かったんだけど。 「テメェらが現れたから来たんだろうが!勝手な理屈をかますんじゃねえ!」 「理屈とか、難しい事はよく分からないんだな。オーカンスロープがフルパワーで戦うには夜が一番良いってバラバラヴァーから聞いたから、夜に連れて来たんだな」 「ヌゥ・・・王冠とライカンスロープか。確かに人狼ならば夜の怪物だ」 確かに、お日様の下で戦うイメージないよね。でもそうだとしたら、今はすっごく強いんじゃないかな、オーカンスロープ。 「アオォーカーン!」 遠吠えと共に、オーカンスロープの姿が消えた!次の瞬間、私たちの近くの地面が切り裂かれる。並んだ傷跡・・・これ、爪の攻撃だ! 「なんて速さだ!クソ、魔力砲が当たりゃしねぇ!」 「ワレの攻撃も、当たらねば通じん!かといって周囲全てを吹き飛ばす訳にもいかぬ!」 「そこっ!じゃなかったみたい・・・」 私たちの攻撃は、ことごとく全部避けられて逆にこっちは少しずつ切り刻まれてる。つ、強いよこの怪人! 「バラバラヴァーがクリティカル対策にスピード特化の怪人にしたって言ってたんだな。フィジカル対策ばっかりでいつもクリティカルにやられるから、クリティカルと互角のスピードが出せるよう苦労したらしいんだな」 相変わらずバラバラヴァー、こっちの研究をちゃんとしてくるなぁ! 「成程ね。確かに私と互角のスピードだとしたら、簡単には行かないわね」 噂をすれば、クリティカルが現れた!オーカンスロープも私たちへの攻撃を止めて距離を取り、油断なく私たちとクリティカルを交互に睨む。 「クリティカル、いくらお前でも互角のスピード相手には不意打ちなんて出来ないんだな!やるんだな、オーカンスロープ!」 「アオォーカーン!」 オーカンスロープはクリティカルに突進しようとして・・・ぴたっと動きを止めた。クリティカルが『あれを見なさい』と言わんばかりに横を指さしたからだ。そこには・・・。 「わっ、可愛い子だ。誰かな?」 「狐の耳がついてやがるな・・・クリティカルの契約者か」 「ワレらにとってのタスカルと同じ存在か」 白い狐の耳と尻尾を生やした10歳くらいの子がくノ一の格好で立っていた。恥ずかしいのか、顔を赤らめてもじもじしてる。オーカンスロープもじっとそっちを見ていた。 「ほら、ちゃんとやりなさいよ」 「う、うう・・・分かったのジャ。ほ、ほ~ら狼さーん、こっちこっちなのジャ~。へ、へいかもーん、おーいえーす、なのジャ~」 たどたどしい誘い文句を言いながら、フリフリと白い尻尾を揺らしてオーカンスロープを誘惑してる。 「オホーッ!」 オーカンスロープの姿が消えた!あの超高速攻撃が来る!?・・・と思ったら、その子の前にぱっと現れて一輪の花を差し出した。今消えたの、花を摘みに行ってたんだ。・・・誘惑成功してるじゃん! 「な、何してるんだなオーカンスロープ!マジカヨ達をズタズタにしてやるんだな!」 ニックジールが叫ぶけど、もう聞こえてないみたい。狐ちゃんにメロメロになってる。 「わぁ、綺麗なお花なのジャー。ワシ嬉しいー。ドキドキして体が熱いのジャー。おべべ脱いじゃおうかなー・・・でも、そんなに見つめられてたらワシ恥ずかしいのジャー」 棒読みのセリフだったけど、オーカンスロープはバッと蹲って目も耳も覆っちゃった。狐ちゃんがその隙に、こっちにすごい勢いでアイコンタクトを送ってくる。 「フィジカル、やっちまえ」 「うむ!」 フィジカルがぼうっと手に魔力を集中させ、静かにオーカンスロープの背後から飛び掛かる。まるで斧のようなチョップが無防備なオーカンスロープに炸裂した。 「オォーン!?」 オーカンスロープは全身を粉砕され爆発四散!フィジカルはゆっくりと立ち上がり呟いた。 「フィジカル・ダイナミックチョップ」 「後で言うんだ・・・」 まあでも、叫んでたら気付かれてかわされたかも知れないし。ニックジールはこの状況にかなり慌てていた。 「ま、ままままずいんだな。バラバラヴァーの自信作だったのにこの戦果じゃ、おいらがモルモットにされちまうんだな~!」 次の対策どうするんだろう?色仕掛けに対抗できるように機械怪人とかかなぁ? 「今日の所はこの辺にしておいてやるんだな~!」 ニックジールが帰っていくと、私たちは功労者である狐ちゃんに駆け寄った。 「ありがとう狐ちゃん!君のおかげで助かったよ!」 「タスカルの奴にも見習って欲しいくらいだぜ」 「振る舞いも実に愛らしい。名前を教えてくれぬか」 「あ、あわ、あわわなのジャ・・・」 狐ちゃんは私たちを前にして照れたような表情になってる。人見知りする子なのかな。 「その子の名前はジャッカルよ。私の契約者だけど、シャイなのよ。女の子三人に急に詰め寄られて恥ずかしがってるのね」 ジャッカルちゃんって言うんだ。狐なのにジャッカル・・・まあタスカル君も狸なのにアライグマみたいな名前だしいっか。 「おいクリティカルよぉ、ジャッカルは女子が苦手なのか?」 「まあね。最初は私と一緒にお風呂入るのも大騒ぎだったんだから。まだアソコの毛も生えてないのに一端のオス気取りなのよ」 「・・・ム?オス?・・・男子なのか?」 男子・・・?こんなに可愛いのに? 「いやいや、男子ってそんなまさか。だってこの衣装もくノ一だよね?」 「こ、これはクリティカルが誘惑作戦のために無理矢理ワシに着せたのジャ!」 「信じられないなら証拠を見せてあげましょうか?ほら」 次の瞬間、クリティカルの姿が一瞬霞んだかと思うと、ジャッカルちゃんの服が全部バラバラに切り裂かれてはらはらと地面に落ちた。私とロジカルとフィジカルの三人の視線が下がって、ある一点に集中したのが分かった。ジャッカルちゃん・・・いやジャッカル君は、一瞬何が起こったか分からない顔してたけど、状況を把握すると声にならない悲鳴を上げて転移魔法で消えてしまった。 「あ、あいつ緊急転移で逃げやがったわね。意外と冷静じゃないの。・・・まあいいわ、今日はもう怪人も倒したし解散しましょう。三人とも、またね」 そう言ってクリティカルも消えた。私たちも、歩いて公園を後にする。 「・・・オスであったな」 「ああ・・・ついてたな、確かに」 「お、男の子の、初めて生で見ちゃった・・・」 うう、次にジャッカル君と会った時思い出しちゃわないかな・・・。

コメント (11)

thi

確かに、わざわざ技名を叫んでから不意打ちするのは不自然ですよね

2025年08月21日 14時26分

早渚 凪

不意打ちで倒すので技名を叫べないなー、と思ってたんですが「ダイナミックチョップなら後で技名言っても大丈夫だな、黄色って共通点もあるし」と思いつきこうなりました。 作中のマジカヨ達は14歳なので仮面ライダー電王放送当時はまだ生まれてないんですけどねw

2025年08月21日 15時08分

Jutaro009
2025年08月21日 13時58分

早渚 凪

2025年08月21日 15時06分

へねっと

よし、ふたなりの線でいこう

2025年08月21日 13時09分

早渚 凪

ジャッカル「正真正銘オスなのジャー!」

2025年08月21日 15時06分

五月雨
2025年08月21日 12時06分

早渚 凪

2025年08月21日 15時06分

うろんうろん -uron uron-
2025年08月21日 09時38分

早渚 凪

2025年08月21日 15時05分

白雀(White sparrow)
2025年08月21日 03時47分

早渚 凪

2025年08月21日 15時05分

ぷらゔぁ
2025年08月21日 03時43分

早渚 凪

一見思慮深くうなずいているようでいて口の端から垂れている涎が全てを物語るスタンプ

2025年08月21日 15時05分

サントリナ
2025年08月21日 03時01分

早渚 凪

2025年08月21日 15時04分

124

フォロワー

2024年7月よりAIイラスト生成を始めた初心者です。 基本はオリジナルキャラで、まれに二次創作作品を投稿します。オリジナルキャラに関しては、エロ系・グロ系含み完全コラボフリーですので気軽に連れて行ってください。 年齢区分は全年齢~R-15を中心に投稿します。R-18作品もたまに投稿しますが、現在はサイト内生成のみでイラスト生成を行っていますので、規約違反を含むR-18作品(性器描写等)は投稿できません。 ストーリー性重視派のため、キャプションが偏執的かと思いますがご容赦願います。

おすすめ