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【驚く】金剛院邸心霊現象騒動事件

2025年07月08日 15時07分
使用モデル名:zukiAnimeILL v5.0
対象年齢:全年齢
スタイル:イラスト
デイリー入賞 60
参加お題:

「きぇえええええーーーーー!!?」 私が家の掃除をしていると、突然外から大きな悲鳴が。声からして、おばあさんみたいですが・・・まさかひったくりとか?玄関を開けて外に出て見ると、家の前で着物を着たおばあさんが泣き叫んでいます。 「のろっ、のろわれ・・・っ!こんな、無理、祓えないいぃ!!うっ・・・げぼぉおお・・・ひっ、ひやぁあああ~~~~~!」 おばあさんは私の家の方を見たまま恐慌状態になっており、盛大に吐瀉物を撒き散らすと粗相までして着物の下半身を汚しながら駅の方面へ走り去っていきました。突然の事に何がなんだか分からず呆然としていると、花梨さんがやってきました。 「す、すみませんお騒がせして。汚してしまった家の前は掃除しますので、早渚さんのお手を煩わせる事はありませんから」 う~ん?あのおばあさん、花梨さんの連れだったのかな。ってことは、晶さんのお客さん?よく分からないまま自宅に戻って部屋の掃除の続きをしていると、数時間後に晶さんから連絡が。『ご迷惑をおかけしたので、事情の説明がてらお茶でも一緒にどうか』というお誘いでした。 「ああ、早渚さん。この度は申し訳ありませんでした。家の前を汚してしまったそうで」 「大丈夫ですよ、花梨さん達が綺麗にしてくれましたから。でも、何があったんですか?」 正直、この場に至っても全然事情が分からない。あの人が誰で、晶さんとどういう関係があるのか。 「あの方は、霊能力者の田々寺柳婆(でんでんでらりゅうば)さんですわ。時々テレビにもご出演されている方なのですけど」 「あ~、玄葉が見てる心霊特番とかでたまに出てたような・・・」 全然思い出せないけど、名前の響きが何か聞いた事ある気がする。 「しかし、霊能力者ですか。何か曰く付きの家宝とかでもあるんですか?」 「実は・・・このお屋敷、少し前から幽霊が出ますの」 晶さんが声を低くして言い出します。 「幽霊が出る?使用人さんが見たんですか?」 「いえ、誰も姿は見ていませんの。ただ、突然家の中のものが勝手に動いたり、冷房もつけていない部屋の温度が不自然に低かったり、厨房の料理が何人もの料理人の目を盗んでつまみ食いされていたり・・・とにかく異様な現象が起こるのですわ!」 「それは・・・不気味ですね」 その時、花梨さんが部屋にやって来ました。首を横に振っています。 「お嬢様、やっぱりお引き受けできないとの事です。強すぎてとても手が出せないと」 「ああ、そんな・・・!」 晶さんは絶望したような顔になります。除霊、断られたみたいだな。 「早渚さん・・・もしかすると、早渚さんの家も危ないかも知れないのです。いいえ、むしろ田々寺さんによると早渚さんの家の方が危ないのだとか」 「えっ、私の家がですか?」 おかしな霊現象なんて起きてないんだけどな、私の家。 「経緯をお話ししますと、まず桜一文字が駅まで田々寺さんを迎えに行きました。土地の力の流れを見たいから、車でなく歩きでお屋敷まで行きたいという事でしたので、桜一文字は荷物持ちと案内ですわね。しかし早渚さんの家の前に来たところで『この家にとんでもない霊が住み着いている』と言い出したとか」 「それからじっと早渚さんの家を見ていたんですけど、急に悲鳴を上げてあんな大慌てで帰ってしまわれまして。先ほど電話で事情をお聞きしたら、『屋敷の異変は隣の家のせいだと思う。あまりに霊が強すぎて、そちらの屋敷にも影響が出ている。早急に隣の家の住人を立ち退かせないと、あなたたちも隣の家の人もいつ呪い殺されてもおかしくない』との事でした。除霊もとても無理で、『あんなのは神主が百人集まっても何ともならない』とまで」 「ええ・・・」 うちそんなにヤバイの?今度幽魅にちゃんと見てもらわないと・・・。 「あ、幽魅か」 「え?」 「早渚さん?」 私は立ち上がって大きめの声で 「おーい幽魅!いたらちょっと来てー!」 と呼んでみました。すると。 「へ~い、呼んだかい凪くん?」 幽魅が壁から出てきました。やっぱりここにいた。 「幽魅さぁ、最近晶さんのお屋敷で物動かしたり部屋冷やしたり料理つまみ食いしたりした?」 「ピ~ピピピ~♪」 下手な口笛で誤魔化す幽魅。その唇を塞いでから、もう一回同じことを聞くと観念したように認めました。 「だって珍しいものがいっぱいあったし、料理もおいしそうだったんだもん!でもただ遊ぶだけじゃ悪いかなぁと思って親切でお部屋は冷え冷えにしておいたんだよ!」 「それも不安の種になってんの。晶さん達には見えないんだから大人しくしてなさい」 私が幽魅に説教していると、おずおずと晶さんと花梨さんが私に声をかけてきます。 「あの・・・早渚さん?誰に話しかけていますの・・・?」 「もしかして憑りつかれました?」 「あ~、何と言いますか。すみません、この屋敷の霊現象ですが私の家に住んでる幽霊のせいで間違いないです。ここに今いるんですが」 私が幽魅を指さしても、見えてない晶さんと花梨さんは困惑顔。私はポケットからソフトクッキーバーを取り出すと、幽魅に食べさせました。 「えっ!?お、お菓子が消えていきますわ!?」 「食べてるんですよ、これ。花梨さん、何かペンと紙あります?筆談に使えるようなやつ」 「あ、はい」 花梨さんが手帳を出してくれたので、幽魅に手渡して挨拶と謝罪を書くように言うと。 『こんにちは、藤巳幽魅です。勝手に物を動かしたり料理をつまみ食いしてすみませんでした。死んでお詫びします。まあ、もう私死んでるけどね!Oh,イッツゴーストジョーク、hahaha!』 さらさらと書き込む幽魅。・・・反省が見られないのでお尻を一発はたいてやりました。 「何すんの凪くん!いきなりお尻叩くなんて!」 「反省が足りないからでしょ」 晶さんと花梨さんは、今しがた書かれたメモを凝視。まあ、幽魅が見えてなければ勝手にペンが動いて文字を書いたように見えるもんな、あれ。 「ほ、本当にいますのね。その、悪霊ではない・・・のですね?」 「悪戯くらいはしますが、人に暴力は振るいませんよ。あまりセクハラするとその限りじゃないですけど」 「そりゃそうだよ!生きてる子でも反撃するでしょ!」 「早渚さん、幽霊相手にすらセクハラしてるんですね・・・」 何か花梨さんの中の私がエロ男になってく気がする。まあ今更か。 「とりあえず幽魅は連れて帰るので、もうこのお屋敷は大丈夫だと思います。何かあったら言ってください、お仕置きしておくんで」 「いや待って、私のイタズラとは限らないじゃんか!それ凪くんがお仕置きって名目で私にやらしい事したいだけじゃないの!?おい凪くん!返事しろ!こらー!」 私はそのまま幽魅を連れて金剛院邸を後にしました。原因はこっちだったのでお茶もいただかずに帰ってくる事になりましたが、これでとりあえず問題は解決です。 ちなみに田々寺さんは後日引退を発表したとか。かわいそうな事をしてしまった。

コメント (12)

thi

田々寺柳婆さんの驚き方の描写が凄まじいですね

2025年07月09日 14時19分

早渚 凪

霊能力者じゃない一般人にも分かるように例えると・・・そうですね、「お腹を空かせたヒグマの群れに囲まれた」くらいの恐怖感かな。

2025年07月09日 15時13分

うろんうろん -uron uron-
2025年07月09日 13時50分

早渚 凪

2025年07月09日 15時11分

五月雨

驚き桃の木山椒の木!

2025年07月09日 13時45分

早渚 凪

もはや誰も使わないレベルの死語

2025年07月09日 15時11分

ucchie2772
2025年07月09日 04時44分

早渚 凪

2025年07月09日 15時11分

へねっと
2025年07月09日 03時48分

早渚 凪

2025年07月09日 15時11分

サントリナ
2025年07月09日 03時08分

早渚 凪

2025年07月09日 15時10分

T.J.
2025年07月08日 21時39分

早渚 凪

2025年07月09日 15時10分

もみ
2025年07月08日 21時39分

早渚 凪

2025年07月09日 15時10分

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2024年7月よりAIイラスト生成を始めた初心者です。 基本はオリジナルキャラで、まれに二次創作作品を投稿します。オリジナルキャラに関しては、エロ系・グロ系含み完全コラボフリーですので気軽に連れて行ってください。 年齢区分は全年齢~R-15を中心に投稿します。R-18作品もたまに投稿しますが、現在はサイト内生成のみでイラスト生成を行っていますので、規約違反を含むR-18作品(性器描写等)は投稿できません。 ストーリー性重視派のため、キャプションが偏執的かと思いますがご容赦願います。

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