夕暮れとブランコの君へ/スマホ壁紙アーカイブ
Xに別カットあります ──────────────────── 【夕暮れとブランコの君へ】 君があの木の下に座っていたのは、最後の夏の午後だった。 白いワンピースが風に揺れて、髪が陽に透けて、 まるで時間が君の周りだけ止まったみたいだった。 何も話さなくても、何かが伝わる気がして、 ただとなりのブランコを揺らしていた。 きしむ音と、虫の声と、遠くの犬の鳴き声── それだけで、この世界は充分だった。 でも君は知っていたんだろう? 夕陽が沈んだら、二人の夏が終わることを。 だから、言わなかったんだ。 「またね」も、「さよなら」も。 そのかわりに、君はブランコを揺らした。 空に届きそうな勢いで。 まるで、想いを遠くへ飛ばすみたいに。
