本に乗って、空へ。／スマホ壁紙アーカイブ

【本に乗って、空へ。】 その日、彼女はページの間に風の音を聞いた。 ひとつめくるたび、空が近づいてくる気がした。 気づけば足元は雲、手にはまだ読んでいる途中の物語。 本は椅子になり、羽になり、 言葉たちが翼になって、彼女を空へと運ぶ。 地上では味わえない静けさの中で、 ただ一人、物語の続きを読む。 それは、物語の中にある誰にも邪魔されない場所だった。