茜空に刻む、僕らのシルエット/スマホ壁紙アーカイブ
【茜空に刻む、僕らのシルエット】 丘に吹く風が、夏の終わりをそっと知らせていた。 四人で並んで立つと、沈みゆく太陽が空を深い茜に染め、 その光が足元まで流れてきた。 「今日って、ちょっと特別だよね」 誰の声か分からないまま、言葉は夕暮れに溶けていった。 理由なんて思いつかないのに、なぜか反論する気にはならなかった。 空は僕らの影を長く伸ばし、同じ方向へ揃えていた。 それだけで、互いに何かを共有しているように感じられた。 日が沈むと影は薄れていったが、 胸に残ったあの静かな気配だけは、今も消えないままでいる。
