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女子高生は星眼に覚醒する………♡ (霧島 紅葉)
夜の海辺に立つ霧島紅葉は、赤い望遠鏡をそっと空へ向けた。 星々が瞬く静寂の中、彼女の瞳はまるで宇宙と同じ光を宿し始める。 見上げた先に広がるのは、ただの夜空ではない—— それは、彼女だけに応える“星の声”が響く世界だった。 望遠鏡を通して流星が走る瞬間、紅葉の脳裏に未知の星図が描かれる。 無数の軌道、見たことのない星の言語、そして彼女を呼ぶ光の渦。 その瞬間、紅葉の中で何かが目覚めた。 常人では見えない“星の真実”が、星眼(せいがん)として覚醒したのだ。 ——彼女はまだ知らない。 この星空の奥に、人類の運命を変える扉があることを。 そして、その鍵を握るのが、他でもない彼女自身であるということを。
