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マカロンに導かれし司令 ~理性の奥の甘い秘密~

帝国自衛陸軍情報部対カオス分室。夜。 基地の酒保(売店)。夜勤の糧食補給(という名のスイーツ買い出し)にでたリゼット・ジェイミー・ハーゲン少佐は、軍服姿でスイーツコーナーの前に立っていた。紫がかった黒髪のストレートロングヘアーが、酒保の蛍光灯に淡く反射する。 スマートグラス越しの視線は冷徹そのもの。少佐は、陳列された色とりどりのマカロンの箱を次々と手に取り、まるで極秘兵器のスペック表でも分析するかのように凝視した。 「……マカロン。一つ当たりのカロリー、構成要素の均一性、そして携帯性において、他の追随を許さない。夜勤における最適なエネルギー補給食としてのランクはトップクラスだ」 少佐はマカロンの箱を片手で持ち上げ、論理的な結論を導き出した。その口元には、「ふむ、この糧食が一番効率が良い」という言葉が聞こえてきそうな、**わずかな、しかし隠しきれない「喜び」**が、ごく一瞬、「ふっと」ほころんでいた。 この、少佐の「理性の隙間」を捉えるべく、私のスマホのカメラは起動していた。もちろん、その背後には、轟・アンジュ・ブロント少尉が完璧なタイミングでピースサインを向けていたことは、言うまでもない。 少佐がマカロンの箱を会計へと運ぶ傍らで、轟少尉が声を上げた。 「少佐!私の**『美学』が、少佐の『可愛らしい本能』の覚醒を感知いたしました!このマカロンは、『士気向上兵器』**ですね!ドゥオン!」 轟少尉はすでに、自分の螺旋タイガーストライプ・ポニーテールに、色とりどりのマカロン型ヘアピンを装着し終えていた。少佐がマカロンを選んだ、その情報を受けて即座に**「装備」**を更新するこの迅速さも、轟少尉の「美学」である。 休憩室。リゼット少佐、轟少尉、そして私(若菜少尉)はテーブルを囲んだ。目の前には、少佐が選んだマカロンの箱が置かれている。 少佐は、ピスタチオのマカロンを一つ取り、上品に一口かじった。厳格な表情が、一瞬だけ「ふっと」柔和に溶ける。それは、分析や論理を完全に超えた、純粋な満足のサインだった。 「シャッターチャンス!」 私がスマホのシャッターを切ると、背後から轟少尉の豪快な声が響いた。 「ぐふぅ!少佐のマカロンは、**『甘美なる美学の結晶』**です!」 リゼット少佐の背後では、轟少尉がマカロン型ヘアピンを輝かせながら、マカロンを**「バクリ」と豪快に頬張る。轟少尉は、私(カメラ)の方を向き、満面の笑顔でピースサイン**。 「この**『マカロンの波動』は、夜勤の疲れを吹き飛ばす!『士気向上兵器』**です!」 少佐は轟少尉を一瞥したが、何も言わず、二口目を口に運んだ。その口元に残る微かな「微笑み」は、まだ消えていなかった。 私(若菜少尉)は、この一連の光景をスマホに収めながら、手元に残っていた最後のマカロンをそっと口に運んだ。マカロンの甘さが、夜勤の疲れと、このカオスな日常のすべてを優しく包み込んでくれた。 「最高の広報素材です。そして、最高の休息……」 私(若菜少尉)もまた、任務の合間の、このささやかな**「カオスな休憩」**を、心ゆくまで満喫するのだった。

さかいきしお

コメント (32)

T.J.
2025年12月02日 10時50分
gepaltz13
2025年12月02日 03時56分
翡翠よろず
2025年12月01日 23時55分
早渚 凪

比較的平和に済んだ日

2025年12月01日 16時18分
BBぼるてっくす
2025年12月01日 15時50分
thi
2025年12月01日 15時04分
タカ
2025年12月01日 14時43分
五月雨
2025年12月01日 13時43分

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