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晩餐会の刹那 ーーオレンジの警告の元でーー

「ドンッ」という衝撃音と共に、窓の外で閃光と爆発が起こった。ドローンのセンサーが指輪を捕らえたのだ。 二人の女性軍人は、優雅さを保ちつつも身構えて、その爆発を冷静に見つめた。リゼット少佐の鋭い瞳は爆発の光を捉え、口元は固く閉じられ、即座の反撃や次の対処に備える軍人としての厳しさを露わにしている。轟少尉もまた、任務遂行の達成感とともに、警戒心に満ちた厳しい表情で、爆発の余波を耐え忍んでいた。 危機は去った。しかし、この晩餐会の夜は、まだ終わらない。二人の間の緊迫した空気が、そう告げていた。 「少佐、ご無事ですか」 「問題ない。……見事だった、少尉」 リゼット少佐は周囲の騒ぎを一瞥し、冷静に指示を出す。 「会場の照明を落とし、警備隊を招集しろ。残骸の回収を急げ」 その間に、轟少尉は既に次の行動に移っていた。 周囲のざわめきが遠のき、彼女の視界が、まるで警告灯が点滅したかのように一瞬にしてオレンジ色に染まった。 (危険は、去っていない・・・・・・。オレンジ色、いつ赤、血の色になるか。) 色彩は心理状態に、実際の危険を元に明確に作用する。 轟少尉は、膝をついた窓際の床、爆発で煤けた絨毯の表面を、そのオレンジ色の視界で一瞥する。 彼女は、乱雑に散らばったテーブルの上から、一つだけ床に転がっていたフルーツのオレンジ、まるで真っ白に見えるを視界の隅の捕らえ立ち上がる。 「少佐。直感です。これは暗殺目的ではない」 リゼット少佐は、轟少尉の突飛な行動に一瞬だけ目を細めたが、その言葉には疑いを持たなかった。 「説明しろ、少尉」 「ドローンの爆薬は少量、それでは肉薄しなければ効果は無い。だが、その誘導方法は、正確だが運任せ。暗殺なら部屋ごと吹き飛ばせばよい!!」 リゼット少佐は、轟少尉の直感と、現場に残された証拠と状況を照らし合わせる。 「なるほど。爆薬の成分、効果範囲、誘導可能な精度の限界……確かに、暗殺目的であれば、これほどまでに脆弱な手段は使わない。失敗しても構わない、つまり、脅しが目的だと」 少佐の鋭い瞳が、轟少尉の顔を射抜く。 「貴官の直感を肯定しよう。**『警告』**だ。そして、いかなる警告も罠も脅威も食い破り、叩き潰すのが我々の任務だ。轟少尉、次の行動に移るぞ。備えよ」 その命令を受けた直後、轟少尉は、乱雑に散らばったテーブルの上から、一つだけ床に転がっていたフルーツのオレンジを乱暴に拾い上げた。彼女の視界はまだオレンジ色の危険信号に染まっている。 轟少尉は皮をむくこともなく、そのままガブリと荒々しくかぶりついた。強い酸味と甘みが口の中に広がる。 「了解しました、少佐!」 皮付きのオレンジを豪快に噛み砕き、そのまま窓の外の闇へ投げ捨てた。 それは、いかなる警告も、恐怖も、そして目の前の誘惑(甘い果実)すらも、任務遂行のためには無造作に食いちぎり、排除するという、轟少尉の**「心意気の護衛」**としての、静かなる決意表明だった。 夜の闇の中、二人の女性軍人の間には、もはや令嬢の優雅さはなく、ただ次の戦場へ向かう軍人としての緊迫した空気だけが満ちていた。

さかいきしお

コメント (32)

クマ×娘 D.W
2025年11月28日 14時07分

さかいきしお

2025年11月28日 16時22分

Kinnoya

オレンジ🍊

2025年11月26日 12時56分

さかいきしお

2025年11月28日 16時22分

早渚 凪
2025年11月25日 14時49分

さかいきしお

2025年11月28日 16時22分

s024
2025年11月25日 14時04分

さかいきしお

2025年11月28日 16時22分

五月雨

ワイルドだねぇ🤤

2025年11月25日 13時53分

さかいきしお

何でも食いちぎってやります!!

2025年11月28日 16時22分

T.J.
2025年11月25日 13時43分

さかいきしお

2025年11月28日 16時21分

thi
2025年11月25日 13時42分

さかいきしお

2025年11月28日 16時21分

白雀(White sparrow)
2025年11月25日 12時49分

さかいきしお

2025年11月28日 16時21分

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