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【こたつ時間】ダウナーゴスロリちゃんのお昼寝時間
居間にこたつを出しておいたら、いつものように学校帰りに“誘拐”されに来たダウナーゴスロリちゃんが早速ずぼー。 宿題を始めたみたいだったのでしばらく放っておいたら、いつの間にか寝てた。 これはよくない。良く知りもしない男の家で無防備に寝るだなんて、放っておくわけには行かない。 という訳で、早速僕は両手をわきわきさせながらゴスロリちゃんに忍び寄っていった。 【1枚目】 こたつで気持ち良く眠るゴスロリちゃん。呼びかけようと思ったけど、よく考えたらゴスロリちゃんの名前を知らなかった。 そっとランドセルを開けて名前を確認すると『銀嶺堂 雲母』って書いてあった。 銀嶺堂(ぎんりょうどう)と言えば、金剛院グループに次ぐとまで言われる大財閥の名前だけど・・・さすがに偶然だよね? 【2枚目】 とりあえず彼女から見て上家に座って「うんもちゃーん」って呼びかけてみたけど、起きない。ころんと頭の向きを変えただけ。 押し潰されたほっぺたがあまりに柔らかそうだったので、ちょっとつついてみた。もうぷにっぷに。指先が幸せ。 もしかすると僕はロリコンだったのかも知れない。まぁいいや、もうちょっとだけほっぺぷにぷにを続けてみよう。 【3枚目】 ほっぺたをつついてたら起きちゃった。しばらくぽやっとしてたけど、状況に気付いたのか口元を押さえて目を逸らし真っ赤になる。 彼女のこんな顔を見るのは初めてだ。感情の起伏が少ない子だと思ってたけど、ちゃんと羞恥心あるみたい。 「おは」 「寝てない」 食い気味に遮られた。いや絶対寝てたじゃん。 「可愛い寝顔だったよ」 「ばか、すけべ、へんたい、ろりこん」 こたつの中でソックスに包まれたちっちゃい足がげしげしと僕の膝を蹴る。力弱いなぁ。 ひとしきり僕が蹴られた後、「うんもちゃん」って呼んだら「ちがう、うんもじゃなくてマイカ」って言われた。 調べたら、雲母の英語名がマイカらしい。キラキラネームってやつかな。 あとやっぱり、大財閥の銀嶺堂のお嬢様だった。まずいどうしよう、僕が雲母ちゃんを家に上げてる事がバレたら僕は消されるかもしれない。 「ちゃんと見張りもいる。もちろん今日も。あと、おじさんの事も調べてた」 終わった。
