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閃光のミラージュ 番外編【大吉、降り注ぐ日!?】
石段を上り切った先、静かな神社の境内に、紫苑は立っていた。 軽装のまま、どこか楽しげな表情で抱え上げるのは ずっしりとしたおみくじの箱。 「……たまには、運も動かさないとね」 そう言って、彼女は箱を頭上へ掲げ、勢いよく、思いきり振り上げた。 次の瞬間。 ぱら、ぱら、ぱら―― 箱の口から舞い落ちてきたのは、信じられないほどの大吉、大吉、大吉。 境内に風が起こり、白い札が紙吹雪のように宙を舞う。 赤い文字の「大吉」が、陽の光を受けてきらめいた。 「……出すぎじゃない?」 紫苑は苦笑しつつも、どこか納得したように笑う。 運命は、待つものじゃない。 掴みに行くもの。振り回して、引きずり出すもの。 静かな神社の空気の中、今日はきっと―― 何をやっても上手くいく日。 舞い散る大吉が、それをこれ以上ないほど雄弁に物語っていた。
