1 / 5
【コルセット】コマメちゃんのディアンドル衣装
「パパ、パパ!どうですかこれ、可愛いと思いませんか」 私の前で得意げにくるりと回るコマメちゃん。ディアンドルのスカートがふわりと舞い、ただのアンドロイドであるコマメちゃんに華やかな女性らしさを与えます。 「すごく可愛い服だね。いつものメイド服も良いけど、こっちで給仕するのもアリだと思うよ」 「プー、パパ、それは違います。これは仕事着では無く普段着です。オフの格好です」 そうだったのか。コマメちゃんはメイドロボットとして作られているから、人間と違ってメンテナンス以外のオフなんて無いものだと思い込んでいた。 「メイドのスキルは大体身に付いてきたので、次は人間らしさや女の子らしさを学習させたらどうなるのかというテストです。可愛い服を着たり、人間と一緒に動画を見たり、男性といちゃいちゃしたり」 「いちゃいちゃ!?」 それは・・・メイドロボットには必要ないような。いやでも、偏見は良くないよな。オフの日をもらえるロボットなんだ、男性と仲良くしてもいいじゃないか。 「ピピー。パパ、男性といちゃいちゃするのはほんのジョークです。そんな事をパパに言ったらこれ幸いとばかりに『じゃあ人間の愛し合い方を教えてあげるよぐへへ』とベッドに連れ込まれるのが目に見えます」 「しないよ!そんなセリフをコマメちゃんに吹き込んだのは花梨さんだよね!?」 あの人、私をセクハラカメラマンとでも思ってるんじゃないか?・・・まあ、恋人でもないのに花梨さんの乳首をつまんだり裸を見たりしてるから強く言えないけど。 「それは花梨先輩に口止めされているので言えません」 「言ってるも同然だぁ・・・まあいいや、花梨さんからの印象なんて今更変わらないだろうし。それより、コマメちゃんの服について話そうよ。それは自分で可愛いと思って選んだのかな?」 私が服の事に話題を戻すと、コマメちゃんは嬉しそうに頷きます。 「はい、外見と機能の双方が気に入りました。可愛らしくもあり、機動性も悪くありません。何より、簡単に胸を露出できます」 「あー、成程ね。乳首型充電端子に充電ケーブルを接続するのに便利そうだよね」 メイド服だとぷちぷちとボタンを外さないといけないけど、この服ならブラごと下にずり下げるだけで簡単に脱げるもんね。コマメちゃんとしては神機能だと思ったんだろうな。 「機能面だけで言えば、『授乳トップス』も悪くないですが両胸同時に露出できるモデルかつデザイン面に優れていなければならないと考えると、選択肢が狭いのが難点でした。その点この服ならデザインも私好みですし・・・パパもお好きですよね、胸を強調した服」 コマメちゃんは悪戯っぽく笑って両胸の下に手を添えました。 「好きだね。私は女性陣曰くおっぱい星人だからね」 「やはりそうですか。コマメの胸に視線が集中しているのを感じていました。もしご希望ならずり下ろしますが」 「それは止めておくよ。コマメちゃんのおっぱいは見たいけど、恋人のいる男性としてはふさわしい行動じゃないからね」 私が辞退すると、コマメちゃんは感心したように呟きます。 「さすがパパです。後で花梨先輩にログを見られるのに、恥も外聞もなく『おっぱい見たい』発言ができるとは」 「感心したのそっちかー。まあさっきも言ったけど花梨さんから私への印象、もうほぼ下がらないでしょ。今更取り繕っても無意味だし、何なら花梨さん私に胸を見られて揉まれてつままれてってされてる、ある意味被害者だからね。もう軽蔑されてて当然だし」 「その件についてはノーコメントです。ちなみにパパ?先程コマメの胸を見たいと発言されましたが、ロボットの胸部パーツなのに見て楽しいものですか?」 「これがただのラブドールとかだったらそこまで興味なかっただろうけど、コマメちゃんのおっぱいだからね。人間じゃないのは分かってても、私の中じゃ『モノ』よりは『女の子』だから」 コマメちゃんは『よく分からない』という感じだった。まあ、心理的側面が強い話だからね。 「ふむ、では一つ試してみましょう。パパ、こちらの動画をご覧ください」 コマメちゃんがヘッドフォンからケーブルを引っ張り出し、私のスマホに繋ぎます。画面には、コマメちゃんと同じ服を着た晶さんの姿が映りました。やたら胸にフォーカスしたアングルで。 「こ、コマメちゃん・・・これは?」 「コマメがこの服を着ていたらお嬢様が自分も着てみたいと言い出したので、着用していただいた際の映像ログです。ただサイズが合わず、胸部が暴力的に強調されておりますが」 ほんと、今にもこぼれてしまいそう。これ、私が見てても大丈夫かな。 「ご安心ください、ポロリはありません。・・・しかしパパ?心拍数などを見るに、コマメがこの服を着ているのを見た時よりもはるかに興奮度合いが高いようですが。やはりロボットの胸より人間の女性の胸の方が好きなのではないですか。プー」 あ、コマメちゃんが拗ねてしまった。コマメちゃんのおっぱいの良さを力説してあげたいけど、それすると花梨さんがまた怒るだろうな。さて・・・あ、そうだ。 「コマメちゃん、それは違うよ。コマメちゃんの格好を見た時は遠目から見たのが第一印象だったからだよ。この映像は思いっきりおっぱいにフォーカスした状態から始まってるから、そりゃおっぱいにしか目が行かないよ。視界をどれくらい胸が占めたかの割合だね」 「ピピー。なるほど、そういう理屈でしたか。これは浅はかでした。コマメ反省」 うまくいった。この場は切り抜ける事が出来ました。 ちなみに後日花梨さんから『お嬢様が胸を強調した服ばっかり着るようになったら早渚さんのせいですからね』と一報が。どうやら晶さんもログを見たらしいです。いや、私がどうこう言う前に晶さんはそもそも谷間を強調したドレスばっかり着てるじゃん。理不尽。
