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蒼穹のフロンティア (ソフィア&ミリア)
ソフィアはコックピットの中で、計器の光に照らされながら手元のカセットテープを静かに持ち上げた。 グローブ越しに親指でラベルをなぞりながら、ふっと口元に小さな笑みを浮かべる。 「出撃前は、やっぱりこれを聴かないと落ち着かないんだよね…」 エンジンの低い唸りと、テープケースの小さなクリック音が重なり、緊張の中にもどこか温かい空気が流れていた。 ミリアは窓辺に並んだカセットのひとつをそっと指先でつまみ上げた。 窓の外には、夕暮れの名残が紫と橙に溶け、星がぽつりと瞬きはじめている。 「こっちはソフィアからもらった初めてのテープだよ。……まだちゃんと動くかな?」 その横顔は、空の色のようにどこか切なく、けれど温かい笑みを帯びていた。
