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女子高生はペンギンに覚醒する………♡ (霧島 紅葉)
霧島紅葉は、自室でお気に入りのペンギンのぬいぐるみを抱きしめながら、静かに息を整えていた。 眼鏡越しの視界は少し曇り、胸の奥にある不安が消えない。コスプレは好きなのに、人前に出る勇気が出せず、ペンギンを抱く腕に力が入る。 「……私なんか、似合ってるのかな」 そう呟くと、ぬいぐるみはまるで彼女を励ますように微笑んで見えた。 しかし、コンタクトレンズを装着した瞬間――世界が変わる。 眼鏡を外した紅葉の瞳は光を宿し、ぬいぐるみのペンギンから眩い光があふれ出す。 それは彼女の心の迷いを飲み込み、共鳴するように形を変えた。 ぬいぐるみは紅葉の胸元で溶けるように融合し、青と白のペンギンパーカーが身体を包み込む。 不安げだった少女は、凛とした表情へと変わり、堂々とステージへ踏み出した。 「私は霧島紅葉。ペンギンと共に、生まれ変わった自分を世界に示す!」 眼鏡を外し、コンタクトの瞳でまっすぐ未来を見据えた彼女は、 かつての弱さを抱く少女ではない。ペンギンを胸に宿す、新たなヒロインとして―― その一歩を、確かに踏み出したのだった。
