蒼穹のフロンティア第1話
蒼穹のフロンティア第1話
激戦の果て、アリシア・ヴァレンタイン中尉は二人の部下を失いながらも、未知の敵〈虚無種〉を討ち倒した。 しかし勝利の代償は大きく、心に深い傷を負った彼女は三ヶ月もの療養生活を送ることとなる。 復帰の朝、彼女を待っていたのは 昇進辞令。 戦功を称えられ、中尉から大尉へ――。 だがアリシアにとって、それは誇りではなく、決して癒えぬ喪失の証でしかなかった。 その直後に下されたのは、最前線――第7機動艦隊への転属命令。 〈虚無種〉との戦争が本格化しつつある中で、彼女は再び戦場へと呼び戻される。 そこで待っていたのは、最新鋭の試作機 AU-00X《ヴァルキリア》。 適合試験を受けたアリシアは、誰も成し得なかった奇跡の数値――99.98%という驚異的な神経リンク適合率を叩き出す。 運命に導かれるように、彼女は《ヴァルキリア》の正規パイロットとして任命される。 失った仲間への誓いと、〈虚無種〉への憎しみを胸に抱きながら――。 やがて訪れる最前線の戦場で、彼女の新たな戦いが始まろうとしていた。
