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月影に寄り添う夫婦………♡【霧島夫妻】
縁側に並んで座り、ふたり静かに杯を傾ける。 霧島圭吾と真理恵は、丸い月を仰ぎながら、若き日に過ごした数々の思い出を語り合っていた。 初めて手をつないだ日の緊張、まだ小さかった紅葉を抱いて散歩した夜風の匂い―― どれも胸の奥に温かく灯り続ける、大切な記憶たち。 やがて言葉は少しずつ減り、ただ互いの存在だけがそっと寄り添う。 月光が柔らかく二人を照らし、静かな夜に小さな笑みがこぼれる。 その後、部屋へ戻った夫婦は、 変わらず寄り添い続けてきた“ふたりだけの時間”を、また静かに深めていくのだった。
