女子高生は冬の煌めきに覚醒する………♡【霧島 紅葉】

冬の街に灯るイルミネーションは、まるで星空が降りてきたかのように輝いていた。 その光に照らされながら、霧島紅葉は白のロングコートをひらりと揺らし、自分のスマホを構える。 「この光、今夜のわたしに似合いすぎじゃない？」 冗談めかして笑いながら、彼女は自撮り棒を伸ばし、レンズに向けて軽くピース。 ニットワンピ×白コートという大人びた冬コーデは、街の灯りに映えていっそう華やかだ。 背後には黄金色に輝くクリスマスツリー。 街ゆく人々が足を止め、そっと視線を奪われるほどに、紅葉の姿は夜景に溶け込みながらも強く存在感を放っている。 撮影した写真を確認して、紅葉は満足げに微笑んだ。 「うん、これなら今日の“思い出の一枚”にしてもいいかも。」 ふわりと吐いた白い息がイルミネーションに溶けていく。 冬の夜は冷たいはずなのに、彼女の周囲だけはどこかあたたかい光が広がっていた。