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花火の夜 ― アイピク島にて

「マジックミサイル発射ァ!」 ブロント少尉は、勢いよくロケット花火に火をつけて振りかざした。 しかし次の瞬間、狙いが妙にずれてしまい、火花を散らしながらチェルキーの方向へ飛んでいく。 「ちょっ……!? こっち!?」 チェルキーの緑髪が夜空に舞う。驚愕の表情から一転、無駄のない動きで掌をかざすと、弾道をすっと逸らした。 花火は斜め上に飛んで小さく炸裂、ぱちぱちと光の雨を散らす。 その姿はまるで武術家が拳を交わす瞬間のように無駄なく、かっこよさすら漂っていた。 「おーっ! チェルキーすごいクマ!」 プーにゃんは銀髪を揺らしながら、熊耳をぴょこぴょこさせて大はしゃぎしている。 「返してやるわ、理力波!」 チェルキーが片手を突き出すと、青白いエネルギーが奔流となって少尉めがけて飛んでくる。 「ぐわーっ!」 わざと大げさに吹っ飛んで、消火用の水桶に頭から突っ込んだブロント少尉。。金髪ポニーテールがびしょ濡れになり、水しぶきが派手に飛び散る。 「くまは見たーっ! びしょ濡れ少尉!」 プーにゃんが腹を抱えて笑い転げ、チェルキーも思わず吹き出す。 ――そして。 ひとしきり悪ふざけをしたあと、三人で並んで砂浜に寝転んだ。 「ふん……私の“魔法”の方が迫力あったのに」 強がりを言いつつ、空を仰ぐ。 次の瞬間、夜空に本物の打ち上げ花火が咲いた。 赤、青、金色……海辺を照らす光が、三人の顔を順番に染めていく。 帝国海兵隊工兵班が少数持ち込んだ物だ。 「きれいだ……くま」 「……悪くないわね。こうして並んで見るのも」 潮騒と笑い声、そして花火の残光だけが、無人島の夜を彩っていた。

さかいきしお

コメント (28)

早渚 凪
2025年08月25日 14時05分
Anera
2025年08月24日 21時31分
T.J.
2025年08月24日 21時29分
Ken@Novel_ai
2025年08月24日 20時51分
しるばん
2025年08月24日 19時23分
クマ×娘 D.W

たまや~なのですぅ~♪🧸🎉

2025年08月24日 17時30分
thi

あれほど暑さに辟易した夏も、終わりが近づくとどこか寂しいものですね

2025年08月24日 14時33分
M.T.
2025年08月24日 14時00分

927

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