拙尼の大与太話など
ふひひ…… 世というものは、えてして 静かな夜から動き出すものでしてな。 歌に花束。 祈りに見せかけた、ささやかな揺さぶり。 正義の名で人を縛る光と、 縁をほどこうとする影。 名もなき盗賊は耳打ちし、 巫女は天井裏から世界を見下ろし、 酒場ではただ、 「飲んでいけ」とだけ告げられる。 刃は、まだ抜かれておりませぬ。 ――されど、 もう戻れぬところまで来ておりましたな。 やがて火球は雪原を裂き、 名を残したのは英雄ではなく、 ただの死者ばかり。 その祈りの場に、 闇も、戦も、美食も、幸運も、並び立つ。 誰の神が正しいか、ではなく―― 誰が、死者の前で刃を収められるか。 それだけが、 試されておりました。 【記録】 ・闇への賛歌 https://www.aipictors.com/posts/537737 ・使命からの解放 https://www.aipictors.com/posts/553109 ・光の旗のもとに https://www.aipictors.com/posts/553817 ・黒き聖騎士 https://www.aipictors.com/posts/555868 ・神の侍 https://www.aipictors.com/posts/559695 ・雪原の火球 https://www.aipictors.com/posts/504459 ・朝焼けの撤退 https://www.aipictors.com/posts/510125 ・合同葬儀 https://www.aipictors.com/posts/512833 ふひひ…… 拙尼は、幸運神の巫女シャーリー・クラウン。 幸運と縁を司るは、宗旨にして国是。 ――そう定めた者が、誰であるかはさておき。 今宵はただ、 酒場で杯を重ねているだけですぞ。
