thumbnailthumbnail-0thumbnail-1thumbnail-2

1 / 3

「マミー突入す!」(レイちゃん立てこもり事件)

アーゼリンママが、レイちゃんを説得します。 チェルキー:白雀ちゃん!!今行くからね!! ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 「お嬢ーッ! 出てくるッス! ちゃんとした唐揚げを用意したッスよ!」 ボブさんの悲痛な声が、夕暮れの住宅街に響き渡っていた。 古風な日本家屋の二階。 障子の隙間から、白い羽根がひょっこり覗いている。 「そんなものでは誠意が感じられませんわ!」 「この鳥以上に、わたくしの晩餐にふさわしいメニューなどありませんの!!」 レイちゃんの甲高い声が中から響く。 白雀が「助けてチュン……」と震える声が聞こえた。 ボブさんが額の汗を拭う。 「お嬢、今ならまだ間に合うッス! 食べる前に話し合うッス!」 だが、その声をかき消すように、 背後から「ちょっと貸せ」と低い声がした。 振り向くと、黒いマントに銀髪を揺らすダークエルフの美女―― アーゼリン・ママが立っていた。 その隣には、巨大な鍋を抱えたドワーフの女神官、チェルキー。 「まったく、レイは相変わらずだな」 アーゼリンはぼやくと、ボブの手からメガホンを奪い取った。 「お、おい、それは俺の──!」 「レイ、まだ間に合うぞ!」 メガホンを構えたアーゼリンの声が、どこか誇らしげに響く。 「早くしないと料理が冷めてしまうぞ。温かいうちに食べるんだ! 冷えてしまっては間に合わないぞ!!」 中から、沈黙。 次の瞬間、障子が「バンッ!」と開き、 金髪て縦ロールをなびかせた少女が飛び出してきた。 「マミーっ! 今まいりますわ!」 レイちゃんは白雀を小脇に抱えたまま階段を駆け下りる。 白雀は「チュン!? 放せチュン!」と絶叫中。 その後ろで、チェルキーが包丁を光らせる。 「いい脂乗ってるっすねぇ……この白いやつ、ちょっと試食──」 「チェルキー、やめるんだ」 「冗談です!!」 そしてその夜、 白雀も交えて、みんなで**“とりあえずチキン以外の晩ごはん”**を囲んだ。 「……結局、鳥肉は出なかったのだな」 「尊い命は守られたチュン」 「……そういうとこはちゃんとしてるな、レイ」 「当然ですわ! 次は魚を狙いますわ!」 「はいはい、少尉に頼んで大量にとってきてもらうよ」 今日も食卓は平和だった。

さかいきしお

コメント (22)

しぃろ@リィルゥ&桃音&れもん
2025年10月13日 02時28分
T.J.

めでたし、めでたし

2025年10月12日 08時50分
gepaltz13
2025年10月12日 01時30分
ガボドゲ
2025年10月11日 21時53分
なおたそ
2025年10月11日 15時59分
早渚 凪

今回は解決したが、何度でも同じような事件が起きる気がしてならない

2025年10月11日 15時21分
thi
2025年10月11日 14時48分
五月雨

食材は唐揚げっぽいですわ🤤流石マミー!

2025年10月11日 14時38分

925

フォロワー

おすすめ