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閃光のミラージュ【黄金のひととき】
まばゆい光の渦が舞う“天空の祭殿”。 黄金の装甲を纏った劉妃は、まるで神話の戦乙女のように静かに降り立つ。 普段の彼女からは想像できないほどの華やかな装いだが、その眼差しの鋭さだけは変わらない。 「……こんな衣装、正直落ち着かないわね」 そう呟きつつも、彼女はどこか楽しげだった。 これは任務でも戦いでもなく、ただの余興。 仲間たちに無理やり参加させられた“祝祭の守護役”という名の仮装イベント。 しかし、劉妃が儀式的な舞いの型を踏むたびに、周囲の光が反応し、美しい軌跡を描いていく。 その姿は祭殿に集う人々の目を奪い、思わず息を呑ませるほどだった。 本人は「早く帰りたい」と思いながらも、 観客の拍手にふと小さな微笑みを見せる………。 その日の祝祭が終わったあと。 劉妃は一人、会場裏の“黄金庫”と呼ばれる保管室に迷い込んだ。 山のように積まれた金貨の上に腰を下ろすと、ひんやりとした金属の感触が意外にも心地よく、 彼女は思わず体を預けるように寝そべる。 「……こんなの、子どもみたいだけど」 そう言いながら、劉妃は頬杖をついて静かに笑う。 普段は誰にも見せない、警戒も仮面も外した表情。 金貨のきらめきが髪と瞳に反射し、まるで彼女自身が宝物のように輝いていた。 忙しい日常からほんの少し逃げ出した、劉妃だけの秘密の休息。 戦いとも使命とも無縁の、とても穏やかな時間だった。 ※久々に劉妃の復活です!! ※なおたそ様ありがとうございます♡
