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ブロント少尉、人間将棋に出陣す

2025年09月02日 09時15分
使用モデル名:StableDiffusion
対象年齢:全年齢
スタイル:イラスト
デイリー入賞 17
ウィークリー入賞 17
参加お題:

秋の学園祭。士官学校の校庭には、巨大な将棋盤が描かれていた。 本日の目玉企画――「人間将棋」。駒役を務めるのは、学生たちである。 「よし、私は歩兵を志願する」 胸を張るブロント少尉。 「武士の本懐は歩兵にあり! しかも二の七歩……飛車の前、まさに先陣ではないか!」 足軽の陣笠と胴丸を身に着けた少尉は、すでに気合十分。 ところが、その姿はやけに目立つ。陣笠からはみ出す金髪の房、腰のミニプリーツスカート。 観客のざわめきは、他の足軽役とはまるで違った。 開幕の一手。対局の差し手が「二六歩」と宣言する。 「来たか!」 少尉は地響きを立てる勢いで一歩進み出た。 「我こそ先陣! この首、取れるものなら取ってみよ!」 観客、大爆笑。解説の棋士も言葉を詰まらせる。 「えー……歩兵が、自ら挑発しております……これは前代未聞……」 しかし勢いは止まらない。 「我に続け!」 少尉の一喝に、後ろに並んだ銀や桂馬役の学生たちも拳を振り上げる。 「そうだ、俺たちも行くぜ! 動かせ! 動かせ!」 差し手に放たれる異様なオーラ。 解説の棋士は青ざめた。 「こ、これは……差し手が駒に指されている!? いや、駒が盤外からプレッシャーを放っているのです!」 観客の空気に呑まれ、仕方なく指された手は……まさかの棒銀戦法。 予定調和を超えた進行に、会場はざわめきと笑いに包まれた。 そして数手後。少尉の歩が敵陣に踏み込み、成りを宣言される。 「と金、でございます」 審判が告げると、演出係が駆け寄り、少尉の陣笠を外す。 ――その瞬間。 ブワッ、と金髪のポニーテールが広がった。 春風を受けて輝く鬣のごとき黄金の束。 観客がどよめく。兜をかぶせようとした係員まで、思わず手を止めた。 「な、なんと……兜より眩しい……!」 「これは……“金髪将”だ!」 少尉は誇らしげに仁王立ち。 「歩兵こそ武士の魂! と金に成れば金将なり! 我が髪こそ、勝利の証である!」 兜の演出は完全にかすみ、盤上の視線はすべて彼女に注がれていた。 こうして人間将棋は、予定調和をはるかに超えた喝采の渦に包まれたのであった。

さかいきしお

コメント (30)

white-azalea
2025年09月03日 15時47分
ガボドゲ
2025年09月03日 11時06分
Ken@Novel_ai
2025年09月02日 21時52分
なおたそ
2025年09月02日 17時05分
gosakky

これはちょっと…。リアル、よりはアニメの方がいいかな。動いてるとこを見てみたい(笑) 兜を脱ぐところがクライマックス。

2025年09月02日 15時41分
早渚 凪

二筋の歩兵が取られずに成るとかありえるんだ・・・

2025年09月02日 15時09分
Anera
2025年09月02日 14時59分
thi
2025年09月02日 14時46分

925

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