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ブロンドの彼女と共に ~魅惑のオープンtwoシーター~
大型連休、つまり「ゴールデンウィーク」。 士官学校は一時的に授業を停止し、生徒たちはそれぞれの休日を楽しんでいた。 そんな中、**ブロント少尉**は「市街地訓練用私服」と称された大人びたスーツ姿で街を歩いていた。金髪ポニーテールはきっちりまとめられ、表情はやや落ち着き気味。しかしその実、地元のおやつ屋の新作クレープを試すのが今日の第一任務だった。 「……こっちの道で合ってるハズだが。方角的に焼き立ての匂いがしない……!」 焦る少尉。そんな中、1台の赤いスポーツカーが彼女のすぐそばに停まった。 「へい彼女~!そこの美人さん、ちょっと乗ってかない? いい店知ってんだ~♪」 口角の上がったチャラ男が、助手席のドアをカチャリと開けながら軽い調子で声をかけてきた。 ブロント少尉、一瞬だけ戸惑った表情を浮かべた。 「え、ど、どうしようかな……」 その一言で男の気が緩んだ。 「いいじゃんいいじゃん~山でも海でも、俺のナビなら迷子にならないって~」 「うん……行く♪」 にっこりと笑う少尉。そして歩み寄る――が、その動きは突然豹変する。 「お前の任務はどこだと言ったか? 貴様、士官候補生だろうがッ!!」 次の瞬間、ブロント少尉の手が男のシャツの襟首をがっしり掴む! 「な、なにぃ!? 待て、話せば分かるッ!」 「戦場では会話が成立しないこともある! 身体で覚えろッ!!」 ブォォォン!! スポーツカーの陰から――まるで時代錯誤のような、**第二次世界大戦風のオープンジープ**が姿を現す。明らかに個人所有ではない。塗装は剥げ、車体は鉄錆びているが、エンジンはまだまだ健在だ。 「こちらが正規の車両だ。乗れ。荷台だがなッ!!」 もはや悪役めいた邪悪な笑みを浮かべた少尉は、男をそのまま肩で持ち上げ、**ジープの荷台に叩き込んだ**。 「ウ、ウソだろ……ここどこ連れてかれるんだよ……!? あのセーラー服の天使みたいな子が……ッ!」 少尉はすでに運転席でギアを操作していた。 「演習場だ。貴様には、**山道の揺れと野戦機動の現実**を教えてやる。これは教育的指導、そして訓練だッ!!」 ジープは砂煙を上げ、軽やかに舗装路を飛び出した。 チャラ男の悲鳴は、GWの陽気な街並みにかき消されていった――。 ---
