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詰襟とミニスカートのあいだに

──アイピク島・第3浜辺演習地。 暑い。とにかく暑い。 南洋の強烈な陽光が、海面で反射し、砂浜で弾け、装備の隙間から肌を焼いてくる。 そして、その真ん中にいたのが……ブロント少尉。 艶やかな金髪をポニーテールに束ね、表情はいつもの無骨で真面目なもの。 だが── 「……その格好、さすがに暑いんじゃない?」 呆れたように声をかけたのは、チェルキー。 手には冷えた缶ジュース、頭には麦わら帽子。 「……訓練服です。装備品としての正当性を――」 「ないですわよ、少尉」 砂浜にパラソルを立てながら、レイちゃんがにっこりと笑った。 今日は白いパレオを羽織った水着姿。見た目は完全にリゾートのお嬢様。 「その“真っ黒なフル装備”で無人島をうろうろされると、暑苦しいですし、見ているこちらが溶けますわ♪」 「…………」 一瞬だけ沈黙。 そして次の瞬間、少尉は 無言で手を伸ばした。 ごそごそ……。 シャッ。パチン。バチバチ(ホッチキス音) 「……え、なにしてるの……」 ** ほんの数分後。 そこには、完全に夏対応に改造されたブロント少尉の姿があった。 黒の詰襟は健在。しかし──袖はきれいに根元から切り落とされ、ノースリーブ化。 階級章と勲章類はそのまま装着。 胸元は高くボタンを閉じており、そこだけは相変わらず厳格そのもの。 下は── 通常のミニスカートが、3回折り返された末に、もはやパレオに近い長さになっている。 わずかに覗く太もも。 ひらひらと風に揺れる布端には、即席ホチキス固定の跡。 「改修しました」 「えっ……いま改修って言った!?」 「袖を排除、スカート丈を折り返し短縮。通気性と行動性を両立しています。 軍服としての識別性は保持済みです」 「……それ、どう見ても水着じゃないですの?」 レイちゃんが思わず素でつっこんだ。 ** 「……み、見た目はどうあれ、私はその、軍人で……。あくまで、暑さ対策で……」 照れたように、けれど軍人気質のまま、少尉は小声で付け加えた。 「ちゃんとボタン留めてますから。……詰襟だし……」 ** 「かわいい」 「カワイイ」 「クマ耳クッション持たせたら完璧クマ~」 「予、拝領したい」 砂浜に熱風が吹き、潮騒が弾ける午後。 軍服の尊厳と南国の陽光が、少女の判断力に奇跡的融合を起こした瞬間だった。

さかいきしお

コメント (19)

国道23号
2025年07月05日 18時39分
クマ×娘 D.W

夏用の軍服ということじゃな♪この暑さの中、涼しそうで、なによりじゃ😊(敬礼)

2025年07月03日 06時14分
T.J.
2025年07月02日 23時21分
thi
2025年07月02日 14時27分
takeshi
2025年07月02日 14時19分
white-azalea
2025年07月02日 12時44分
翡翠よろず
2025年07月02日 12時41分
Kinnoya

少尉殿、又成長しましたね🫡

2025年07月02日 12時31分

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