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くるくるピザと巫女の鉄槌
遺跡でのドタバタ騒ぎもひと段落し、アイピク島の炊事場に集まった三人。 今日の昼ご飯はピザらしい。 ブロント少尉は「武人の嗜みは料理に通ずる!」と高らかに宣言し、ピザ生地を片手でくるくると回し始めた。 プーにゃんも負けじと熊耳を揺らしながら両手でひょいひょいと真似をする。 「だから食べ物で遊ぶなって言ってるでしょ!」 チェルキーが呆れ顔で割って入り、容赦なく出来立てのピザを少尉の口に押し込んだ。 「むぐっ……! う、美味いではないか!」 「だから最初から真面目に作ればいいのよ!」 結局、チェルキー主導で生地を整え、三人でトッピングを工夫しながら焼き上げる。 窯から漂う香ばしい匂いとともに、熱々のピザが完成。 テーブルを囲んでかぶりついた瞬間、全員の顔が笑顔に変わった。 「これぞ至高の武人食!」と得意げな少尉に、 「ただのピザでしょ」とチェルキーが苦笑する。 プーにゃんは無言で、ただひたすら美味しそうに頬張っていた。
